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Hemaraj –25Years, We Promise a Sustainable Growth among all Stakeholders

25/09/2013

「企業の社会的責任(CSR)とは、単なる経営上の概念ではなく、実行すべき義務であり、社会面および環境面において重要な意味を持ちます。」過去20年にわたり、CSRの分野は大幅な進化を遂げており、事実上、企業の事業所内とその周囲の地域における環境を保護し、配慮することの同義語とも言えるほどです。

タイにおける不動産分野のリーダー企業として、ヘマラート社の「グリーンCSR」構想は、各事業部門およびすべての事業所におけるプロセスで環境面における持続可能性を確立することを目的としています。環境に関するヘマラート社の革新的なCSR活動とプロジェクトは、常に数多くの団体や政府機関から注目を集めてきました。

ヘマラート・ランドアンド ディベロップメント株式会社の工業団地運営担当取締役、ラクポン・カンノイ(Rakphol Kangnoy)氏は、ヘマラート・ニュースレターのインタビューの中で、弊社の「グリーンCSR」ポリシーに関する内容豊かな概要について説明し、多数の工業団地とロジスティクスパークに関する、ヘマラート社にとって最優先の重要な環境問題のいくつかについて以下のように述べています。

一任されているグリーン・ポリシー

インタビューの冒頭でラクポン氏は、企業の社会的責任が単なる経営上の概念ではなく、実行すべき義務であり、社会面および環境面において重要な意味を持つことについて述べました。同氏と同氏のチームにとって、ヘマラート社の「グリーンCSR」活動の主目的は弊社の環境ポリシーにおいてすでに規定されています。

ヘマラート社は以下をその目的とする

  • 環境に関する規則を完全に順守する
  • 効果的な汚染予防対策を行う
  • 地域の環境および天然資源を保護する
  • 現場のエネルギー消費量を削減する
  • 持続可能な開発を実現するために、ヘマラート社のグリーンCSR活動およびプロジェクトを継続的に改善する

 

これらの使命は、まさに弊社の安全・健康・環境チーム(SHE)に一任されています。このチームは、ラクポン氏をはじめ、7ヶ所の工業団地に勤務する175名のメンバーにより構成されています。ヘマラート社のSHE部門が実際に行っている活動の例としては、マプタプット地区における毎年恒例のビーチ清掃活動があります。この活動は、地域住民、ヘマラートの顧客企業の皆様、およびヘマラート社の経営陣と従業員が毎回参加して実施されています。

ラクポン氏は、ヘマラート社の「グリーンCSR」ポリシーが、天然資源および環境政策・計画局(ONEP)により定められた環境影響評価(EIA)の要件に厳格に従っている点を強調しています。ヘマラート社は、10年以上前からCSRに関与しています。実のところ、弊社はタイにおけるこの分野のリーダーとして認められており、「グリーンCSR」の推進と実施に取り組んでいます。ヘマラート社のイースタン・シーボード工業団地(ラヨーン)は、2003年に水源管理のベストプラクティスで5つのECO IE Pilot工業団地の1つに選出されました。

このことを念頭において、ラクポン氏は「グリーンCSR」が主にビジネス慣行が環境に及ぼすマイナスの影響を最小に抑えることを中心にして展開されていることについて説明しました。ヘマラート社が工業用地の開発に取り組む際に対処を必要とする重要な問題の1つは、水道供給の問題です。ヘマラート社では、弊社の工業団地に入居している企業の工業用水のニーズを満たすだけでなく、水不足が発生する季節に地域住民に清潔な水を提供することができる水処理施設の建設と維持に、人材面と財務面の資源を投資してきました。

民間初のオンライン環境監視装置「E:mc^2」

ヘマラート社は、タイ工業団地公社と協力し、民間の工業団地では初めてのリアルタイム環境監視装置となる「E:mc^2」を稼動させました。この装置はイースタン・シーボード工業団地(ラヨーン)にあり、非常に信頼性の高い手法と透明性の高いポリシーに従って環境レポートをリアルタイムで作成・処理できます。

造成湿地

ヘマラート社が誇る環境プロジェクトの1つである人工湿地は、2002年におけるラマ9世国王陛下の湿地プロジェクトを手本とし、応用することにより実現したものです。湿地プロジェクトは、国王陛下が提唱される「充足の経済」の不可欠な要素でもあります。造成湿地システムの構築には、樹木、植物、およびバクテリアを使用した廃水処理が含まれます。その結果、処理済みの廃水は工場で園芸目的で再利用できるほど衛生的なものとなり、エネルギー消費の削減に役立ちます。

興味深いことに、カスタマイズされた湿地を造成するために、工場の廃水の特性が調べられ、それによって顧客企業の個別のニーズが満たされて、環境が衛生的に保たれます。現在までに3つの湿地が造成され、その総面積は24ライに及びます。

エコ工業団地のパイオニア

さらに2010年には、タイ工業団地公社によりヘマラート社のイースタン・シーボード工業団地(ラヨーン)が、優れた環境管理慣行を実施するためのパイオニア民間工業団地に選出されるという栄誉に輝きました。その具体的な活動が現在進められています。

緑地帯の拡大

過去10年にわたり、ヘマラート社の経営陣と従業員は、製造企業の代表者や地方自治体関係者、および地域住民の参加を得て、弊社の7ヶ所の工業団地で3万9,500本を超える樹木を植樹してきました。このプロジェクトは国王陛下が提唱された環境保護の取り組みに従ったもので、工業団地内の緑地と保護地帯を増やすことも目的としています。

ヘマラート社にとってグリーンCSRが重要である理由

ヘマラート社にとって「グリーンCSR」がなぜ重要なのか、そして「グリーンCSR」によってヘマラート社はどのようなメリットが得られるのか、という質問をラクポン氏に尋ねてみました。同氏の答えは驚くようなものではありませんでしたが、非常に洞察に満ちたものでした。ラクポン氏は、今日における「グリーンCSR」は企業にとって正しいものであり、企業は企業市民であることを示さなければならず、そして環境について配慮することはすべての人の利益につながると、率直に語りました。

また、「グリーンCSR」は労働者、現場訪問者および地域住民の健康を守ることにもつながります。「グリーンCSR」により、弊社は業務を行う方法についてより大きな透明性と説明責任を負うことになります。しかし、それにもかかわらず得られる「グリーンCSR」実施のプラスの副作用の1つは、地域住民も究極的には利害関係者であるため、きちんと考慮に入れられるようになることです。

最終的には、ラクポン氏が述べたとおり、ヘマラート社の「グリーンCSR」の取り組みではタイ工業団地公社、タイ工業連盟、地方自治体の機関、警察、村の長老たちなどの各グループのメンバー間におけるパートナーシップと協力が要です。実のところ、ヘマラート社では「ESEC – EIE安全・環境クラブ」という印象的な組織を設立しており、イースタン工業団地(マプタプット)の入居企業43社がメンバーとなっています。ヘマラート社は、さまざまな「グリーンCSR」活動およびプロジェクトを通じて、近隣の地域社会、入居企業、および政府関係者との間に、永続的で強い結びつきを築き上げたといえます。

備考:この記事はヘマラート・ニュースレター2013年9月号 Vol. 29 No. 2の

ために執筆されたものです。